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借金20億円の病院を立て直す「赤字撤退モード」も搭載 病院経営シミュレーション「病院をつくろう」デジタル版が無料で登場

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借金20億円の病院を立て直す「赤字撤退モード」も搭載 病院経営シミュレーション「病院をつくろう」デジタル版が無料で登場
モード選択画面(2つのモードから選ぶことができる)
モード選択画面(2つのモードから選ぶことができる)

ゼロから開業するか、借金20億円の病院を引き継ぐか

株式会社医療経営政策総合研究所は、病院経営をテーマにしたシミュレーションゲーム「病院をつくろう」のデジタルゲーム版を開発しました。リリース日は2026.10.22です。パソコンのブラウザで遊べる1人用のタイトルで、プレイ料金は無料です。同研究所は、医療従事者や医療系学生はもちろん、一般の方々にも、ゲームを通じて病院経営や地域医療の仕組みを遊びながら学んでもらうことを目指しています。

プレイヤーは病院経営に必要な「ヒト・モノ・カネ・情報」をやりくりしながら、地域の医療ニーズに応える病院をつくりあげていきます。もともとはボードゲームとして生まれた作品です。ボードゲーム版ではプレイヤー同士が協力しながら、地域に必要な医療提供体制を考える体験を重視しています。一方、デジタル版ではプレイヤー自身が一人の病院経営者となり、意思決定を重ねながら病院の成長や経営再建に挑みます。

通常モード:何もない状態から理想の病院を目指す

通常モードでは、限られた資金を元手に、診察室や検査室、入院病棟、リハビリ室といった医療機能を整えます。あわせて医師、看護師、臨床検査技師などの職員を配置していきます。ただ規模を大きくすればよいわけではなく、目標は地域住民の医療ニーズに応えながら持続可能な経営を実現することです。途中では診療報酬改定や感染症の流行、人口動態の変化など、さまざまな外部環境の変化にも対応しなければなりません。プレイヤーの経営方針と判断しだいで、病院の姿は変わっていきます。

赤字撤退モード:4つの病棟機能を抱えた病院の再建に挑む

もうひとつの赤字撤退モードでは、20億円の借金を抱えた病院の経営を引き継ぎます。この病院には、最初から高度急性期、急性期、包括期、慢性期という4つの病棟機能があります。地域の人口構造や医療需要の変化、医療従事者の確保、診療報酬制度などを踏まえて、すべての病棟を維持するのか、一部の機能を縮小・転換するのかを判断していきます。地域医療構想の考え方も取り入れられており、病院機能の再編や役割の見直しを体験できるモードです。

ゲームの遊び方(ラウンド制になっており、これを10ラウンド行い、勝利条件を満たす)
ゲームの遊び方(ラウンド制になっており、これを10ラウンド行い、勝利条件を満たす)

カード、ダイス、地域の要望がゲームを動かす

ゲームの攻略で重要になるのは、限られた経営資源の配分です。職員を増やせば医療提供体制は充実しますが、その分人件費も増えます。医療設備の導入や新しい事業の展開にも資金が必要です。プレイヤーは77種類の戦略カードと4つのミッションカードを配置し、外来診察室などの事業に⭐️を付与していきます。

環境の変化も経営を大きく左右します。毎回、ダイスロールと患者数合計に応じて、外部環境の変化13種類、地域環境の変化24種類、院内イベント12種類のいずれかが起きる可能性があります。診療報酬改定、医療制度改革、人口減少、高齢化、感染症の流行、自然災害など、その中身はさまざまです。一度決めた方針がいつまでも通用するとは限らず、状況に合わせた柔軟な対応が求められます。

さらに、地域住民からは救急医療、入院医療、在宅医療、検査機能など10種類の要望が設定されており、そのうち8つを自院で満たす必要があります。収益を伸ばすことだけでなく、地域に必要な医療をどう提供するかが問われる仕組みです。特に赤字撤退モードでは、経営資源の維持や拡大に加えて、縮小や機能転換という選択肢を通じて持続可能な医療提供体制を考えることになります。

スタート時の画面(院内ボードには、何も事業が設置されていない。ゼロから事業設置を行う)
スタート時の画面(院内ボードには、何も事業が設置されていない。ゼロから事業設置を行う)

AIによる振り返り機能とドット絵のビジュアル

ゲーム終了後は、プレイ中に行ったすべての経営活動をAIが自動で集計し、「経営活動レポート」として確認できます。「経営者診断」機能もあり、ゲーム中の行動や意思決定の傾向から、経営者としての自分の特性を知ることができます。プレイ後に確認できる項目は以下のとおりです。

  • 勝敗・成績
  • タイプ診断
  • 振り返り:サマリー
  • 振り返り:戦略
  • 振り返り:出来事
  • 振り返り:環境変化

見た目にはレトロゲーム風のドット絵が採用されています。ボードゲーム版で1つ1つ描かれたイラストをデジタル版向けに再編集したもので、病院内を患者や医療従事者が行き交い、診療機能を整えるにつれて病院の様子が変わっていく様子を目で追えます。専門的で複雑な病院経営を、直感的に体験できるよう工夫されています。

開発者の神戸 翼さんは、病院は病院のためではなく地域の人々の暮らしを支えるために存在していると語っています。また、ゲームであれば失敗することも何度でも挑戦することもでき、さまざまな選択を体験する中で病院経営の奥深さや地域医療の大切さを感じてほしいとコメントしています。なお、このデジタルゲームプラットフォームが無くならない限り、デジタル版はずっと無料で遊べるとのことです。

出典:株式会社医療経営・政策総合研究所